読書レビュー4 頭に来てもアホとは戦うな! 田村耕太郎 著
今回の読書レビューは、田村耕太郎さんの「頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法」です。
田村耕太郎さんは、元参議院議員で、現在は、シンガポールに居に構え、国立シンガポール大学リークワンユー公共政策大学院で兼任教授として日本の政府・民間のリーダー向けのエグゼクティブプログラムを主催し、アジアで活躍する日本人リーダーの育成に励む。2015年から世界的な金融・経済シンクタンクであるミルケン・インスティテュートの初の日本人フェローとなり、世界のリーダーとして、日本の橋渡し役となっている方です。
概要
本書の内容は、著者の田村さんの失敗経験も踏まえて書かれています。証券マン時代に取引先への信頼を得ることができず、2年間成績がゼロでだったこと、そして、参議院議員時代に権力争いの中での失敗からの落選。著者のリアルな経験から生み出した「人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実践する方法」が書かれています。
現状、職場・学校生活で人間関係に悩んでいる方にとっては、お勧めできる一冊ではないかと思います。
学んだこと・感想
著書の冒頭にはじまる「限られた資源を無駄使いするな」というメッセージのとおり、私たちに与えられた体は一つであって、無限に時間があるわけではありません。いつか、必ず、死にます。
そのように考えるのであれば、その限られた時間をアホのため(著者は、自分たちの妨げになる人をアホと表現)に費やすのはもったいないです。もし、そのアホのために使う時間があるならば、自分のために使うべきであると。
特に私たち日本人は他人にどう思われて生きているかを気にしすぎる人種です。ただ、自分の人生を作り上げていくのは、自分自身であり、死ぬときはしょせん一人である。自分が亡くなったとき自分がどう生きたかを振り返ったとき、他人の目を気にして生きてきたと思うことはとてもみじめな生き方です。
著書を読んで上記のように考える田中さんの考えは共感できる部分でした。
他にも共感する内容もあったが、それをただ、そのように共感できることと実践することは区別すべきであり、私自身は、これをすべて実践することで人間関係がうまくいくとは思わないと考えます。
たしかに、自己主張の強い欧米諸国の中で我々日本人が戦っていく上では、他人の目を気にせずに振る舞い、生きていくことはいいことだろう。しかし、我々は日本人である以上、ある程度、思いやり精神や、相手を察する日本文化に順応した生き方が必要であろう。
さいごに
今回も勉強となる部分が多かったのですが、AMAZONのレビューにもあるように、田中さんの本である以上、田中さんの自叙伝の部分が多く、自慢話などが鼻につくかもしれません。
頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法
- 作者: 田村耕太郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2014/07/08
- メディア: 単行本
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しかし、一度は政界に飛び込み、大学院の教授になるぐらいの人ですから、その方の生き方から学ぶことは私のような素人よりも多いと思います。