名古屋のMBA税理士の独り言

名古屋市で税理士をやってます。経営学修士(MBA)を元にクライアントに提供する節税・節約・さらなるお金を生み出す情報をこのブログにてまとめていきます。もちろん、たまに脱線しますが、皆さんに有益な情報提供できたらと思って更新していきます。

税金コラム① 今年の年末調整は3枚も提出?? 配偶者控除等申告書?

はじめに

 早いもので、来月から11月ですね。郵便箱を開けたら、生命保険会社からの生命保険料控除の証明書が届いていました。そろそろ年末調整の資料を整えなければいけない時期が来ました。

 一方、僕ら税理士は年末調整の処理を行う立場ですから、12月から1月にかけて多くの方の控除証明書を何百枚と睨めっこしては処理をしなければなりません。とても大変な作業ですが、一方で多くの方の家族状況・保険の状況の確認などシビアなところを扱うので、より一層神経を使わなければいけない業務です。

 今回は、税理士の立場から、平成30年度より配偶者控除の変更に伴い、年末調整の注意点をお送りいたします。

年末調整とは

 そもそも年末調整とはなんでしょうか?毎年、会社から言われて書類は書くけどよく分かっていないと人も多いと思います。

 年末調整とは、1年間(その年の1月から12月)に支払われた給与から差し引かれた所得税を精算する手続きです。所得税は1年間の所得に対して税額が決まりますが、従業員は毎月の給料を受け取る際、あらかじめ所得税が差し引かれています(これを源泉徴収といいます。)。

 源泉徴収額はあくまで概算のため、各人の生活事情に応じた所得控除は顧慮されていません。そのため、本来その人が納めるべき所得税を再計算する必要があります。源泉徴収額と正しい所得税額を比較し、給与を受け取った人が税金を多く払っていた場合は差額を返金し、不足している場合はその分を徴収するのです。

 なお、平成30年より配偶者控除の見直しが行われたため、扶養控除申告書、保険料控除申告書、配偶者控除等申告書に様式が変更されました。記載方法など大きく変更していますので、記載例を基に正しく申告して頂くことが大切です。

・「扶養控除等申告書」の記載例

http://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/kisairei_h31_01.pdf

・「保険料控除申告書」の記載例

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/kisairei_h30_05.pdf

・「配偶者控除等申告書」の記載例

給与所得者の配偶者控除等申告書の記載例|国税庁

おわりに

 上記の国税庁が公表している記載例を見て頂くとわかる通り、年々複雑になり納税者の立場を考えていない代物になっています。配偶者控除等申告書の記載例については様々なパターンで例を挙げていますが、そもそも自分がどこに当てはまるのか分からないかもしれません。

 記載間違い(よっぽど経理担当、顧問税理士が是正してくれると思いますが。。。)で思わぬ損をしないようにしてくださいね。

 たまには、税理士らしい内容をブログにしてみました。